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ChatGPT 5.2がリリースされました

ChatGPT6.2がリリース

ChatGPT 5.2は、OpenAIが開発した最新の生成AIモデルで、GPT-5シリーズのアップデート版として現地時間2025年12月11日(日本時間で12月12日)にリリースされました。このモデルは、ChatGPTの基盤となるAIで、主に有料プラン(Plus、Pro、Go、Business、Enterprise)から順次ロールアウトされており、APIでも即時利用可能です。

リリースノート
https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes

リリースの背景には、GoogleのGemini 3などの競合モデルに対する「コードレッド」指令があり、OpenAIが急ピッチで開発を進めた結果とされています。

主な特徴と改善点

GPT-5.2は、従来のGPT-5シリーズを基に、よりスマートで実用的になるよう強化されています。以下に主なポイントをまとめます:

知能と正確性の向上:
コーディング、数学、科学、ビジョン、長文推論、ツール使用などのベンチマークで新記録を達成。特に数学や資料作成の能力が大幅に向上し、仕事や学習での有用性が強調されています。

速度と効率:
処理速度が30%向上し、ハルシネーション(誤った情報生成)が減少。
「Garlic」というコードネームの技術を活用し、効率性を高めたバージョン(GPT-5.5)のリリースも2025年中に予定されています。

エージェント機能の強化:
エージェントAIとしての側面が強調され、信頼性やカスタマイズ性が向上。内部評価ではGemini 3を上回る性能を示したとされています。

プロンプティングの最適化:
新しいプロンプティングガイドが公開され、正確性と規律を最大化するためのヒントが提供されています。

モデルの特徴

GPT-5.2 Instant

GPT-5.2 Instant は、日々の業務や学習を支える「高速かつ強力な実務エンジン」です。

以下の分野で明確な進化が見られます。

  • 調査・情報検索系の質問
  • ハウツーや手順説明
  • 技術文書の作成
  • 翻訳

また、GPT-5.1 Instant で導入した「より温かく会話的なトーン」を引き継ぎながら、重要情報を冒頭で分かりやすく示す、構造化された説明がより強化されています。

学習支援・スキル習得の場面でのサポート力も高まり、職業選択やキャリアに関するアドバイスもより明確になっています。

GPT-5.2 Thinking

GPT-5.2 Thinking は、難易度の高い業務タスクをより効果的かつ洗練された形で解決するモデルです。特に以下の領域で大幅に強化されています。

  • スプレッドシート整形
  • 財務モデリング
  • スライド作成

初期テストでは、以下の能力向上も確認されました。

  • コーディング
  • 長文ドキュメントの要約
  • アップロードしたファイルに関する質問への回答
  • 複雑な数学や論理のステップごとの説明
  • 計画立案や意思決定における、より明確で丁寧な構造化サポート

GPT-5.2 Pro

GPT-5.2 Pro は、複雑で難易度の高い質問に対し、待つ価値のある「最も賢く、最も信頼性の高い」モデルです。

初期テストでは、大きなエラーがさらに減少し、プログラミングをはじめとした複雑領域全般でより強力なパフォーマンスを発揮することが確認されています。

リリーススケジュールとアクセス方法

リリース日:
2025年12月11日(当初の予定より前倒しで、12月9日リリースの噂もありましたが、11日が正式)。

利用可能プラン:
ChatGPTの有料ユーザーから優先的に利用可能。無料ユーザーへのロールアウトは段階的。
※現段階で筆者の環境ではまだ来ていない。

知識カットオフ:
2025年8月

無料ユーザー向けの影響

ChatGPT で提供していた 自動的な Reasoning モデル(Thinking への自動切替) を廃止します。

  • 無料ユーザーは GPT-5.2 Instant がデフォルト
  • 推論(Reasoning)を利用したい場合は、メッセージ作成画面のツールメニューから Thinking を手動選択可能

つまり、無料ユーザー向けには回数制限等が厳しくなったと考えられます。

競合との比較

OpenAIのCEO Sam Altman氏が社内メモで「コードレッド」を発令した背景には、Geminiの急伸があり、GPT-5.2はこれに対するカウンターとして位置づけられています。内部テストではGemini 3を上回るスコアを記録しましたが、全体的なChatGPT体験の改善にはさらなる努力が必要とされています。