ローカルSEOとは何か?/MEOとの違い
まず用語整理しておこう。
- ローカルSEO(地域SEO):たとえば「美容室 横浜」「歯医者 鶴見区」など、地域名と業種名を組み合わせた検索キーワードで、自社を上位表示させる施策。
- MEO(Map Engine Optimization / Google マップ最適化):より “Google マップ” における検索結果(地図・ピン表示・ローカルパックなど)での露出を最適化すること。Google ビジネスプロフィール(旧称:Google My Business)が中心。
ローカルSEOはマップ表示 + 地域検索表示(自然検索)という両軸を強めていくべきものだと思っておくといい。
ステップ 1:基盤を固める ― 情報整備・信頼性確保
どれだけコンテンツをがんばっても、基本情報がズレてるとマイナスになるから、まずここをクリアに。
| 項目 | やるべきこと | ポイント/注意点 |
|---|---|---|
| Google ビジネスプロフィール(GBP)最適化 | ・正確な店舗名/住所/電話番号(NAP)を登録・営業時間、休業日、カテゴリ、サービス内容、写真、投稿機能活用 | NAPの不統一は検索エンジンに混乱を招く。Googleビジネスプロフィールは地域検索・マップ表示での中心になる。 |
| NAP の統一 | 他のリスティング(店舗情報サイト、ディレクトリ、SNS 等)でも同じ “名前・住所・電話番号” を使う | 微妙な表記ゆれ(「丁目」「‐」の違い、小文字/全角半角違いなど)も検索評価で不利になることあり ※ サイテーション強化にもなる |
| Webサイト側のローカル情報明示 | ・店舗ページ/アクセスページで地図埋め込み(Google Maps など)・住所・電話番号をテキストで記載(HTML上に)・構造化データ(Schema.org の LocalBusiness など)を実装 | “隠し画像にして文字にしない” ようなことは避ける。検索エンジンが読む情報として住所や営業時間を明示的に渡すことが大切 |
| ドメイン・ホスティング・技術面 | ・なるべく日本国内または信頼性のあるサーバーを使う・.jp ドメインなどを使うことでローカル性を強める(ただし必須ではない) ・SSL(HTTPS)化、モバイル対応、サイト速度を最適化 | 特にモバイル対応と速度はローカルユーザー体験に直結するから手を抜かないでね |
NAP・・・店舗名/住所/電話番号
ステップ 2:地域キーワード戦略を立てる
“地域 × 業種ワード” に合致する検索クエリをしっかり押さえておくのが肝。
キーワードの設計ポイント
- 地域名 + メインサービス名 → 例えば「〇〇市 歯医者」「横浜 カフェ」「鶴見区 美容室」など
- 近隣名詞 / 地名バリエーション → 町名・駅名・区名などパターンをいくつか用意
- 目的/ニーズ系の複合形 → 例:「安い」「口コミ」「評判」「夜間」「駐車場あり」など
- ロングテールワード → より具体的な文章形(例:「〇〇駅近くで子ども歓迎の美容室」)など
- ひらがな・カタカナ・漢字・ローマ字混在 を意識(人によって検索スタイルが違う)
キーワード配置
- タイトルタグ / メタディスクリプション
- 見出し(H1, H2 など)
- 本文中の自然な文脈
- alt 属性画像タグ・キャプション
- 内部リンクテキスト(アンカーテキスト)
ただし、「キーワードの詰め込みすぎ」「不自然な文章化」は逆効果だから、ユーザー視点で自然に読む文であることを最優先に。
ステップ 3:地域コンテンツを拡充する
ただ店舗情報を並べるだけじゃなく、地域密着型の情報発信をすることで「その地域の専門家・拠点」である評価を上げられる。
コンテンツアイデア
- 地域に密着したブログ/記事(例:「〇〇地区の駐車場事情」/「近隣の観光スポット案内」/「地元のイベント特集」)
- 店舗ニュース、キャンペーン、季節情報
- 利用者事例/口コミ紹介
- FAQ(地域特有の質問を含めて)
- 地図・アクセス案内、周辺施設案内
こういう「地域色の強い」コンテンツによって、同じキーワード内での差別化が図れる。
ステップ 4:口コミ・レビュー戦略
レビューはローカルSEOで極めて強力なシグナルになる。信頼性・社会証明の意味も大きい。
具体的な方法
- 来店・利用後、自然な形で “レビューを書いてもらう依頼” をする(QRコードを渡す、メール・LINE でリンク送るなど)
- 口コミに対して丁寧に返信する(感謝・フォローアップ)
- ただし、レビュー促進のためにお金・特典を渡す のはガイドライン違反になる可能性が高いので慎重に
- レビューの内容には “地域名+サービス” が含まれるよう誘導する(例:「横浜駅近くで施術してもらいました」など)
- Google 以外のローカルなレビュー・口コミサイトにも登録しておく(業種によっては食べログ、ホットペッパー、美容系口コミサイト、地域ポータルなど)
ステップ 5:ローカル外部対策(被リンク・サイテーション)
外部評価も無視できない。地域サイトとの繋がりを増やすことが効き目強い。
有効な手法
- 地域系ポータルサイト・商工会・業界団体サイトに登録/掲載してもらう
- 地域ブログ・ローカルメディアへの寄稿・取材依頼
- 地元イベント・コラボ企画を通じて露出を得る
- 地域SNSグループや掲示板で情報発信・関係構築
- プレスリリースを出す(地域ニュース媒体やローカル紙向け)
- “店舗紹介サイト”“地域ガイド”への掲載(ただし質の低いリンクやスパムサイトには気をつける)
特に「その地域で知られたメディア・サイトからのリンク」は重みを持つ。
ステップ 6:ユーザー体験・技術最適化を徹底する
どれだけコンテンツが良くても、サイトの挙動や見栄えが悪ければ離脱される。だから技術面も手を抜いちゃダメ。
- モバイル対応(レスポンシブ、モバイルファースト設計)
- ページ速度改善(画像圧縮、遅延読み込み、キャッシュ活用、不要スクリプト整理など)
- 内部リンクの整備(サイト構造の論理性)
- 構造化データ実装(LocalBusiness / Organization / Review など Schema)
- SSL(HTTPS)とセキュリティ確保
- クロール制御・サイトマップ・robots.txt の最適化
ステップ 7:追跡・改善・拡張
“やったら終わり” じゃなく、継続改善が鍵。以下をループして運用していこう。
- 指標設定
・検索順位(地域キーワード別)
・Google マップ表示回数 / クエリ数
・GBP のインサイト(閲覧数、経路、アクション)
・Web流入数(地域キーワード経由)
・予約数・問い合わせ数・来店数(オフラインとの連携) - 定期チェックと改善
・順位変動チェック、上位・下位キーワードの再調整
・コンテンツ改善(古い記事リライト、見出し調整)
・新キーワードの追加・チャレンジ
・外部リンク・サイテーションの獲得状況と新しい提携先の開拓 - 拡張戦略
・近隣エリアをターゲットに広げる(支店・サテライト店舗を持つなら)
・キャンペーンや地域イベントに合わせた一時的なプロモーション投稿
・地域広告(Google マップ広告・ローカル検索広告など)との併用
・SNS や地域コミュニティとの連携
日本で特に押さえておきたいローカルSEOの注意点・ローカル性強化要素
日本ならでは、という観点も意識しておきたい。
- Google と Yahoo! JAPAN の併用意識
Yahoo! JAPAN は日本国内の強い存在感があるので、Google に最適化すれば基本的にはカバーできるけど、広告運用や表示形式の違いは押さえておくべき。 - ひらがな・漢字・カタカナ・ローマ字の使い分け
人によって「しんじゅく」「新宿」「シンジュク」など入力方法が違うことを想定してキーワードを設計する。 - .jp ドメイン使用 / 日本サーバー
ローカル性の一助になる(ただしそれだけで決まるわけじゃない) - 日本語タイトル・メタ記述の最適化
日本語の文字幅やピクセル幅を意識して “見切れないタイトル” にする。 - 質の高い国内リンク重視
日本語・国内サイトからのリンク、特にその地域に縁あるサイトから評価をもらえると強い - 地域ポータル・口コミサイト対応
業種によっては、食べログ/ホットペッパー/ぐるなび/エキテン/地域情報サイトなどでの露出が影響力大 - 地域名入りキーワード競争の激しさ
目指す地域が大都市なら競合が多いから、より差別化要素(例えば「駐車場あり」「子ども歓迎」「21時まで営業」などの付加価値)を混ぜた検索語を使う
ローカルSEOも通常のSEOと同様、内部で出来ることと、外部からリンクが貼られたりレビューされたりなどの評価も重要な決め手となります。
内部施策についてはAIミライデザイナーにお任せください。